冬になるたびに気になるのが、暖房代です。
「エアコンは電気代が高そう」
「ガスファンヒーターは暖かいけれどガス代が怖い」
「都市ガスなら、むしろガス暖房のほうが安いのでは?」
「古いエアコンを使い続けるくらいなら、新しい暖房器具を買ったほうがいいのでは?」
私自身、まさにこの問題でかなり悩みました。
現在使っているエアコンは、賃貸住宅に備え付けられている三菱電機の霧ヶ峰「MSZ-GV2817」。2017年製です。
2026年現在で約9年前のモデルです。
冬の北陸で暖房を使うとなると、朝だけ少し暖めて終わりというわけにはいきません。休日などは朝から夜までほぼつけっぱなし。仕事をしている日でも長時間使用することがあります。
そこで今回、思い切ってリンナイのガスファンヒーター「SRC-365E」を購入しました。
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私の住んでいる物件は都市ガスです。
しかもガス料金が比較的安く、
基本料金:約680円
従量単価:約259円/㎥
使用量が増えると:約236円/㎥程度
という料金設定。
一方、電気料金は契約しているプランで、
最初の120kWhまで:30.86円/kWh
120~300kWh:34.75円/kWh
300kWh超:36.46円/kWh
です。
ここまで見ると、
「都市ガスが236円なら、ガスファンヒーターのほうが安いのでは?」
と思いませんか?
私はそう思いました。
ところが、本気で計算してみると結果はかなり意外でした。
今回は、
・全国平均クラスのプロパンガス
・比較的安い地方都市の都市ガス
・約9年前のエアコン
・2026年の最新同クラスエアコン
この4つを「1日16時間、1か月30日使う」というかなりハードな条件で比較してみます。
冬の暖房費が気になっている人には、かなり参考になるはずです。
先に結論。料金だけならエアコンがかなり強かった
先に今回の試算結果をまとめます。
1日16時間×30日なので、月の使用時間は480時間です。
おおまかな月額イメージは次のようになりました。
| 暖房方法 | 1か月の暖房費目安 |
|---|---|
| 全国平均程度のプロパンガス+ガスファンヒーター | 約2万2,000~2万3,000円 |
| 今回のような安めの都市ガス+ガスファンヒーター | 約1万4,500~1万6,000円 |
| 2017年製エアコン | 約7,000~1万400円前後 |
| 2026年製同クラスエアコン | 約7,000~1万円前後 |
もちろん、住宅の断熱性能、外気温、設定温度、部屋の広さ、日当たり、エアコンの汚れ具合などによって大きく変わります。
しかし大きな方向性としては、
プロパンガス > 都市ガス > エアコン
の順で暖房費が高くなりやすい結果となりました。
特に驚いたのは、「都市ガスがかなり安くても、エアコンにはなかなか勝てない」ということです。
そしてもう一つ意外だったのが、
2017年製のエアコンと2026年製の同等クラスを比べても、カタログ上の電気代は劇的には変わらない
という事実でした。
「10年前のエアコンは電気代がものすごく高い」というイメージを持っていた私には、こちらのほうが衝撃でした。
今回購入したリンナイSRC-365Eとは?
今回購入したのはリンナイのガスファンヒーター「SRC-365E」です。
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最大ガス消費量は4.07kWクラス。
一般家庭で使うガスファンヒーターとしてはかなり使いやすいサイズで、8~10畳前後の部屋で使うには十分な暖房能力があります。
ガスファンヒーター最大の魅力は、何といっても暖まるまでの速さです。
エアコンの場合、スイッチを入れてから温風が出るまで少し時間がかかります。
外が寒ければ寒いほど、その傾向は強くなります。
一方でガスファンヒーターは、点火するとかなり早い段階から熱い風が出ます。
冬の朝、冷え切った部屋に入ったときの快適さは明らかにガスファンヒーターのほうが上です。
特に北陸の冬。
朝起きて部屋が一桁台の室温になっていると、エアコンの「じわじわ暖かくなる感じ」が待てない日があります。
その点では、SRC-365Eを購入したこと自体には満足しています。
問題は、
「これを朝から夜まで使ったら、一体いくらかかるのか?」
ということです。
リンナイ公式データから16時間使用のガス代を計算
ここは感覚ではなく、メーカーのデータを使って計算します。
リンナイは4.07kWタイプのガスファンヒーターについて、
戸建て洋間8畳
設定温度22℃
外気温5℃
という条件で、1時間あたりの平均ガス使用量の目安を公開しています。
都市ガス13Aでは約0.126㎥/時。
プロパンガスでは約0.058㎥/時です。
「プロパンガスのほうが使用量が少ないなら、プロパンのほうが安いのでは?」
と思うかもしれませんが、そうではありません。
プロパンは1㎥あたりに含まれている熱量が都市ガスより多いため、同じ暖房をするのに必要な体積が少ないのです。気体プロパン1㎥の発熱量は約99MJで、都市ガス13Aはおおむね45MJ/㎥。つまり体積だけを比較することはできません。
都市ガスで1日16時間使ったら月に何㎥使う?
まずは今回、私が実際に使っている都市ガスから計算します。
1時間あたり0.126㎥。
これを1日16時間使うと、
0.126㎥ × 16時間 = 2.016㎥。
30日なら、
2.016㎥ × 30日 = 約60.48㎥。
つまり暖房だけで、約60㎥もの都市ガスを使う計算になります。
数字だけ見るとなかなか強烈です。
私の契約では使用量が増えるにつれて単価が下がり、最終的には1㎥あたり236円前後になります。
仮に全量を236円として単純計算すると、
60.48㎥ × 236円 = 約14,273円。
259円なら、
60.48㎥ × 259円 = 約15,664円。
したがってガス代だけなら、
月約1万4,300~1万5,700円
くらいが一つの目安になります。
SRC-365Eはファンを回すための電気も使います。
消費電力18Wとして480時間運転すると約8.64kWh。
電気料金を最も高い36.46円/kWhで計算しても約315円です。
したがって、
都市ガスのSRC-365Eを16時間×30日使うと、暖房費は約1万4,600~1万6,000円程度
と考えられます。
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すでに給湯やコンロで都市ガスを契約している家庭なら、基本料金はどのみち支払っているので、暖房比較では基本料金を除外して考えてよいでしょう。
ガスファンヒーターのためだけに新しく契約するなら、ここに基本料金も加わります。
「都市ガスなら安い」は半分正解だった
私は購入前、
「1㎥259円、たくさん使えば236円なら相当安いのでは?」
と思っていました。
これは間違いではありません。
実際、後で出てくるプロパンガスと比べればものすごく安いです。
ただし、16時間使えば約60㎥です。
どれだけ1㎥あたりの料金が安くても、これだけ使用すれば1万円を軽く超えます。
ガスファンヒーターの場合、燃料を燃やしたエネルギーを熱として室内に放出します。
非常に分かりやすい暖房です。
一方でエアコンは少し違います。
これが、今回の比較でエアコンが恐ろしく強かった理由です。
なぜ電気代が高いのにエアコンのほうが安いのか?
私の電気料金は、300kWhを超えると1kWhあたり36.46円です。
都市ガスが1㎥236円。
数字だけを見ると、電気のほうが高そうに感じます。
ところがエアコンは「電気を熱に変えているだけ」ではありません。
外の空気に含まれる熱を室内へ移動させるヒートポンプという仕組みを使っています。
たとえば電気1kWhを使って、3~4kWh相当の熱を室内へ移動させることができます。
ここが電気ストーブやセラミックファンヒーターとの決定的な違いです。
電気ストーブは基本的に、
電気1kWh → 熱約1kWh
です。
エアコンなら状況次第で、
電気1kWh → 熱3~4kWh前後
ということが可能になります。
だから「電気単価が高い=エアコン暖房が高い」とはならないのです。
我が家のエアコンは2017年製「MSZ-GV2817」
現在備え付けられているのは、三菱電機の2017年モデル「MSZ-GV2817」。
メーカー仕様を見ると、
暖房能力:3.6kW
暖房消費電力:910W
消費電力範囲:135~1,485W
外気温2℃時の暖房能力:3.5kW
低温時消費電力:1,320W
APF:5.8
となっています。
暖房能力3.6kWに対して消費電力910W。
単純に割ると、
3.6 ÷ 0.91 = 約3.96。
つまり標準的な条件なら、電気1に対して約4倍近い熱を供給できる能力を持っていることになります。
これがエアコン暖房の強さです。
2017年製エアコンを16時間使ったらいくら?
ここでは二通りの考え方をしてみます。
まず最も単純なのが、
「定格消費電力910Wで16時間運転し続けたら?」
という計算です。
0.91kW × 16時間 × 30日
=436.8kWh。
一番高い36.46円/kWhで計算すると、
436.8kWh × 36.46円
=約15,926円。
「あれ?都市ガスとほぼ同じじゃないか」
と思った人もいるでしょう。
しかし、これはエアコンが480時間ずっと910Wを使い続けるという計算です。
実際のインバーターエアコンはそんな動きをしません。
最初は強く運転し、設定温度に近づくと能力を落とします。
この機種の場合、暖房の消費電力は最小135Wまで下がります。
例えば部屋が十分暖まった午後に、ずっと910Wでフル稼働しているわけではありません。
実際の暖房費は7,000~1万円前後が一つの目安
リンナイが公開している「8畳・22℃・外気温5℃」の平均ガス使用量から逆算すると、その条件で部屋が必要としている熱量は平均約1.6kW程度と考えることができます。
2017年製MSZ-GV2817の標準時効率を単純に当てはめると、必要な電力は平均約0.4kW程度。
0.4kW × 480時間
なら約192kWhです。
36.46円なら約7,000円。
もちろん実際の北陸の冬は外気温5℃より低い日もあります。
外気温2℃付近ではこの機種の効率も落ちます。
低温時は暖房能力3.5kWに対して消費電力1.32kWなので、効率は約2.65。
この低温性能を単純に当てはめて計算すると、同程度の熱を供給するのに月280kWh前後となり、電気代は約1万円程度。
そこで私は、
2017年製エアコンを16時間使用した場合、暖房分だけなら月7,000~1万400円程度
を現実的な一つの目安として考えています。
もちろん断熱性の低い部屋や、氷点下になる地域、設定温度を24~25℃にする場合にはさらに増えます。
では最新エアコンなら劇的に安くなるのか?
ここで私は、
「だったら最新エアコンに交換したら、もっと電気代が下がるのでは?」
と思いました。
2017年から2026年。
約9年も違います。
スマートフォンなら別物と言っていいほど進化しています。
エアコンも当然ものすごく省エネになっていると思っていました。
ところが調べてみると、かなり意外な結果でした。
2017年製と2026年製。同じクラスならほぼ同じだった
2026年の三菱電機スタンダードクラスで同等となる2.8kWモデルを見ると、
暖房能力:3.6kW
暖房消費電力:910W
消費電力:135~1,350W
低温暖房能力:3.3kW
低温消費電力:1,200W
APF:5.8
です。
もう一度、2017年モデルを見てみます。
暖房能力3.6kW。
消費電力910W。
APF5.8。
なんと通常時の主要な数字は同じです。
これは私にとって今回一番驚いた部分でした。
「10年前のエアコンは電気代が高い」は必ずしも正しくない
よく、
「10年前のエアコンを最新型に替えれば電気代が大幅に安くなる」
という話を聞きます。
もちろん機種によっては正しいでしょう。
高級な省エネモデルに変更すれば効率が大きく向上することもあります。
しかし、
古い廉価モデル → 新しい廉価モデル
という同じグレード同士の比較では、必ずしも劇的な差があるわけではありません。
今回のGV2817と2026年モデルがまさにそうでした。
通常暖房はどちらも3.6kW・910W。
APFも5.8。
低温時だけを見ると、
2017年:3.5kW/1,320W
2026年:3.3kW/1,200W
となり、新型のほうが若干効率は改善しています。
しかし、
「新品に替えた瞬間、暖房代が半額になる」
というような差ではありません。
最新型に替えた場合の電気代は?
同じ条件で考えると、最新同等クラスでも標準的な暖房費は月7,000円前後。
寒い条件を強めに考えても月1万円前後という試算になります。
2017年モデルとの差は、数百円~多くても千円前後に収まるケースも十分考えられます。
これはあくまで機械が正常に動いている場合です。
9年間使用した実機には、
熱交換器の汚れ
フィルターの汚れ
室外機周辺の環境
冷媒系統の状態
各部品の経年劣化
などがあります。
したがって、実際に古いエアコンから新品へ交換すると「カタログ以上に快適になった」と感じる可能性はあります。
しかし、それは「2026年製だから効率が2倍」という意味ではありません。
プロパンガスでSRC-365Eを16時間使ったらどうなる?
では全国でまだまだ多いプロパンガスではどうでしょう。
リンナイ公式の4.07kWクラスの目安は、8畳・22℃・外気温5℃で、
1時間約0.058㎥。
16時間なら、
0.058 × 16
=0.928㎥。
30日なら、
0.928 × 30
=約27.84㎥。
かなりの量になります。
全国平均のプロパンガス料金で計算すると約2万円超
石油情報センターが公表している2026年8月31日時点の全国平均では、プロパンガス料金は基本料金・税込みで、
20㎥:17,118円
50㎥:37,365円
となっています。
今回の27.84㎥はちょうどその間です。
20㎥から50㎥までの料金差を使って単純に補間すると、
27.84㎥で約2万2,400円。
さらにガスファンヒーター本体の電気代が約300円。
したがって、
全国平均程度のプロパンガスでSRC-365Eクラスを1日16時間使うと、月約2万2,000~2万3,000円程度
という結果になります。
これはなかなか強烈です。
しかも給湯器やコンロもプロパンなら、この上にそれらのガス使用量が加わります。
都市ガスとプロパンでは月7,000円以上違う可能性も
今回の私の都市ガスなら約1万5,000円前後。
全国平均程度のプロパンなら約2万2,000円超。
同じガスファンヒーターでも、
月7,000~8,000円ほど差が出る可能性があります。
冬4か月なら約3万円。
これはかなり大きな差です。
「ガスファンヒーターは高い」
という口コミと、
「ガスファンヒーターは意外と安い」
という口コミが両方存在する理由の一つは、ここにあるのだと思います。
使っているのが都市ガスなのか、プロパンなのか。
そしてガス会社との契約単価はいくらなのか。
この二つを無視してガスファンヒーターの料金を語ることはできません。
プロパンガスならエアコン中心がおすすめ
今回の数字を見た限り、私がプロパンガスの物件に住んでいたら、ガスファンヒーターを16時間つけっぱなしにすることはまずしません。
月2万円を超えてくると、さすがにエアコンとの差が大きすぎます。
エアコンが月8,000~1万円程度に収まる条件なら、毎月1万円以上違う可能性があります。
4か月なら4万円。
5か月なら5万円。
ガスファンヒーター本体をもう一台買えるくらいの差になってきます。
プロパン物件なら、
朝だけガスファンヒーター
部屋が暖まったらエアコン
という使い方のほうが現実的だと思います。
都市ガスならガスファンヒーターは十分「あり」
一方、私のような比較的安い都市ガス契約なら話は変わります。
エアコンより月5,000~8,000円ほど高くなる可能性はあるものの、ガスファンヒーターには料金だけでは測れないメリットがあります。
一番大きいのは、やはり暖まる速さ。
冬の朝、エアコンを20分動かして、
「まだ寒い……」
と感じる時間。
これがガスファンヒーターだとかなり短くなります。
足元から熱い風が出るので、同じ室温20℃でも体感的にはガスファンヒーターのほうが暖かく感じます。
北陸の冬では、これはかなり大きなメリットです。
私が最終的にたどり着いたのは「併用」
ここまで計算した結果、私が一番合理的だと思った方法があります。
それが、
ガスファンヒーターとエアコンの併用
です。
朝、冷え切った部屋に入ったらSRC-365EをON。
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同時にエアコンも入れます。
ガスファンヒーターの強力な温風で部屋を一気に暖めます。
室温が20~22℃程度まで上がったら、ガスファンヒーターを止める。
その後はエアコンだけで維持。
この方法です。
なぜ併用が理にかなっているのか
暖房で一番大変なのは、
「冷え切った部屋を暖めること」
です。
室温5℃の部屋を20℃にするのと、20℃の部屋を20℃に維持するのでは必要なエネルギーが違います。
最初の立ち上げはガスファンヒーター。
維持は効率のいいエアコン。
それぞれの長所だけを利用します。
エアコンが霜取り運転に入って暖房が一時停止したときにも、ガスファンヒーターがあると助かります。
北陸のように冬の湿度が高く、室外機に霜が付きやすい地域では特にありがたい存在です。
ガスファンヒーターには意外なメリットもある
もう一つ私が感じるメリットがあります。
それが湿度です。
エアコン暖房は空気そのものから水分を奪っているわけではありませんが、室温が上がることで相対湿度が下がり、かなり乾燥して感じます。
一方、ガスは燃焼すると水蒸気が発生します。
そのためガスファンヒーターを使っていると、エアコンほど極端な乾燥を感じないことがあります。
ただし、これはメリットであると同時に注意点でもあります。
結露しやすい住宅では窓や壁に水滴がつきやすくなります。
そして開放式のガスファンヒーターは室内の空気を使って燃焼するため、定期的な換気が必要です。
「暖かいから一日中閉め切る」という使い方はできません。
16時間つけっぱなしなら換気も忘れてはいけない
今回の記事では「16時間使用」というかなり長い条件で計算しています。
当然、実際にガスファンヒーターを16時間使うなら途中で何度も換気する必要があります。
換気すると、せっかく暖めた空気の一部が外へ逃げます。
つまり現実の暖房費では、計算上のガス代だけでなく、
「換気によって失われる熱」
もあります。
その点でも、長時間運転ではエアコンに有利な要素があります。
ガスファンヒーターは短時間の強力暖房。
エアコンは長時間の維持暖房。
私はこの役割分担が一番しっくりきました。
「電気代が高騰しているからガス」という考え方には注意
ここ数年、電気代が上がったことで、
「電気は高いからガスにしよう」
と思う人も多いはずです。
私もその一人でした。
しかし暖房の場合、「電気1kWhの値段」と「ガス1㎥の値段」を直接比べても意味がありません。
重要なのは、
部屋に同じ量の熱を届けるのに何円必要なのか
です。
エアコンはヒートポンプのおかげで、ここが圧倒的に強い。
これは今回、自分で数字を追いかけてみて一番勉強になった部分でした。
逆にセラミックファンヒーターなら話は全然違う
ここで注意したいのが、
「エアコンが安い=電気暖房は全部安い」
ではないことです。
例えば1,200Wのセラミックファンヒーターを16時間使うと、
1.2kW × 16時間 × 30日
=576kWh。
36.46円なら、
約2万1,000円。
これだけで全国平均プロパンのガスファンヒーターに近い金額になってしまいます。
同じ電気を使う暖房器具でも、エアコンだけは仕組みが大きく違います。
暖房器具を料金で比較するときには、
「電気かガスか」
ではなく、
「ヒートポンプなのか、電熱なのか、燃焼なのか」
まで見たほうがいいと思います。
新しいエアコンへ買い替える意味は「電気代だけ」ではない
では2017年製エアコンを最新型へ交換する意味がないのか。
私はそうは思いません。
約9年使っている以上、
故障リスク
室外機の劣化
内部の汚れ
異音
暖房能力の低下
突然停止する可能性
などは、新品より当然気になります。
賃貸住宅の備え付けエアコンなら、10年前後になって不調が出ている場合は、管理会社や大家さんに相談してみる価値があります。
新品交換の最大のメリットは、
「電気代が半分になること」
ではなく、
「本来の性能で安定して動くエアコンになること」
なのかもしれません。
高級な最新エアコンなら話はまた変わる
今回比較したのは、
2017年のスタンダードモデル
2026年の同程度のスタンダードモデル
です。
だからこそ、APF5.8同士という意外な結果になりました。
最新の上位モデルには、より高いAPFや強力な低温暖房能力を持つ製品もあります。
寒冷地向けモデルなら、外気温が低いときの暖房性能を重視して設計されているものもあります。
つまり、
「最新型なら全部同じ」
ではありません。
新築や持ち家で自分のお金で交換するなら、本体価格だけでなく、
低温暖房能力
APF
期間消費電力量
暖房の最低消費電力
まで見て選んだほうがいいでしょう。
結局、どの暖房が向いている?
今回の比較を踏まえると、私なら次のように考えます。
とにかく暖房費を抑えたい人。
エアコン。
プロパンガス物件に住んでいる人。
基本的にはエアコン。
都市ガスが安い物件で、暖かさも重視したい人。
エアコン+ガスファンヒーター。
朝起きた瞬間からとにかく暖かくしたい人。
ガスファンヒーター。
長時間つけっぱなしにする人。
エアコン。
このような選び方になります。
私はSRC-365Eを買って後悔しているのか?
ここまで読むと、
「だったらガスファンヒーター買わなくてよかったのでは?」
と思われるかもしれません。
でも私は、買ったこと自体は後悔していません。
理由は簡単です。
暖房器具は、光熱費だけで価値が決まるものではないからです。
真冬の朝。
冷え切った部屋で震えながら、エアコンから温風が出てくるのを待つ。
この時間をほぼなくしてくれるのがガスファンヒーターです。
数十分で役目を終えてもいい。
むしろ、その使い方だからこそ価値があります。
SRC-365Eを16時間使うのではなく、
最初の30分~1時間だけSRC-365E。
あとはエアコン。
私の場合、おそらくこれが一番快適で、一番納得できる使い方になると思います。
今回の比較で一番驚いたこと
今回、私自身が一番驚いたことは三つあります。
一つ目。
都市ガスが1㎥236円程度まで安くても、長時間暖房ではエアコンのほうが安くなりやすいこと。
二つ目。
全国平均程度のプロパンガスでガスファンヒーターを16時間使うと、月2万円を超える可能性があること。
そして三つ目。
2017年製と2026年製の同等スタンダードエアコンで、定格暖房消費電力もAPFもほとんど変わっていなかったこと。
「古い=必ず電気を食う」
「都市ガス=必ず安い」
「電気代が高い=エアコンも高い」
どれも、実際に数字を見てみると少し違いました。
まとめ|暖房費だけならエアコン。ただしガスファンヒーターの快適さは別物
今回、1日16時間・30日という条件で、エアコンとガスファンヒーターを比較してみました。
全国平均程度のプロパンガスなら、SRC-365Eクラスで月2万2,000円前後。
今回のような安い都市ガスなら月1万5,000円前後。
2017年製のエアコンなら月7,000~1万円程度。
2026年の同等クラスでも大きくは変わらず、月7,000~1万円程度というのが今回の試算結果です。
もちろん、これは全家庭にそのまま当てはまる数字ではありません。
北海道と九州では違います。
木造と鉄筋でも違います。
6畳と15畳でも違います。
設定温度20℃と25℃でも全く違います。
それでも今回分かったのは、
長時間暖房のランニングコストでは、ヒートポンプ式エアコンはやはり相当に強い
ということです。
ただ、ガスファンヒーターにはガスファンヒーターにしかない暖かさがあります。
だから私は、どちらか一つを選ぶのではなく、
「最初はガス、維持はエアコン」
という使い方をすることにしました。
暖房費も大切。
でも冬の朝の快適さも大切。
両方を捨てずに済むという意味では、都市ガス物件でのエアコン+ガスファンヒーターは、実はかなり贅沢で合理的な組み合わせなのかもしれません。
この記事が、エアコンを使い続けるか、ガスファンヒーターを買うか迷っている方の参考になれば幸いです。
※料金は2026年時点の料金・メーカー公表値などを基にした試算です。実際の料金は地域、契約会社、住宅性能、外気温、設定温度、使用状況によって大きく変わります。

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